LA BANQUE DU LOA

1921年(大正10年)に建てられた「旧露亜銀行横浜支店」の耐震・保存工事を行った。
この建物は、1921年にイギリス人バーナード・M・ウォード氏によって設計された。
建物規模は、地上3階、塔屋1階、建築面積478㎡、延床面積1520㎡。外壁の一部にレンガを使用するなど、レンガ造りからRC造りへの変換期の構造に加え、シンメトリーの外観をもつバロック様式のデザインは意匠的価値が高く、外国人居留地にあった外国資本銀行としては唯一の遺構である。
完成から2年後に起きた関東大震災でも倒壊を免れ、ドイツ領事館や法務省横浜入国管理事務所を経て、警友病院別館(事務所)として使われるなど時代の変遷とともに歩んできた希少価値の高い建物である。
1996年に神奈川県の所有となり、2005年に策定された再開発計画「山下町県所有地利活用」に基づき、保存・活用を条件にした民間公募によって弊社が、取得した。
2006年11月には横浜市指定文化財にも指定されている。
工事は、平成23年8月まで行い、結婚式場として再活用している。
耐震工事と外壁修復を中心に、内部空間も中央階段にある吹き抜けなど建物の構造をそのまま活かした新たなブライダル施設として生まれ変わった。
「新しいものを知るうえで、古いものから学ぶ温かい教え・・・。」
これは、弊社の経営理念である「温故知新」の思想でもあり、また、先人が遺してくれたこの建物からのメッセージと受け止められる。
約90年の歴史とともに横浜の新しいシンボルとして生まれ変わり、山下町地区の活性化に繋がる事を期待して止まない。
弊社が平成23年9月、市指定有形文化財である「旧露亜銀行横浜支店」をリノベーションした結婚式場『ラ バンク ド ロア』が第6回横浜・人・まち・デザイン賞のまちなみ景観部門を受賞しました。
この賞は、横浜市内での地域まちづくりに関して特に著しい功績のあった、都市景観の創造や保全に寄与したまちなみを構成する建築物等を顕彰して、魅力あるまちづくりをより広く進めていくことを目的としています。